やおよろず
(あめのうずめのみこと) 神がかった女性の神格化とされている。天岩戸に隠れたアマテラスを招き出すために、岩戸の前で神懸かりして踊ったとされる。 神の心をなごめ、鎮めて神を顕す働き。神話での事象から、神楽の神とも。
(あめのこやね) 名義は、天上界の小さな屋根の建物の意という説もある。古事記では天岩戸段でアマテラスを招き出すために太玉命と共に占を行い、布刀詔刀言を唱え、天孫降臨段ではニニギノミコトに随伴する神。
(いぶきどぬし) 大祓詞に出てくる神。世の罪穢れ、凶事を吹き放ち、除き去ることを司る。登由宇気神の荒魂とも。
(うかのみたまのかみ) 「古事記」ではスサノヲの子、「日本書紀」ではイザナギ・イザナミの子。稲荷の神。 「うか」「うけ」は食物を総称する言葉であり、食物の神。特に稲の霊とされる。 私への人々の信仰はとても篤くて、祀られているのは神社だけでなく、家の庭や、ビルの屋上にも赤い小さな鳥居や祠にもみられるとおり。 私のお祭りは、二月の午(うま)の日。その頃には「正一位稲荷大明神」という赤い旗があちこちではためき賑わっているの、見たことがあるでしょう? 神社から個人の家でまで祀られているなんて、私ぐらいなものさ。え?白い狐さんだって?それは私の眷属、お使いさ。
(おおひるめのむち) 「日本書紀」神代上第五段で、イザナギ・イザナミが「天下(あめのした)の主者(きみたるもの)を生もう」といって生まれた日の神。
(おおみやのめのかみ) 高天原では天照大神の御前に侍し、地上では天皇の傍ら近くにいる神。太玉命の子。天皇と臣との間の意思の疎通を助けたり、天皇の御殿に入る人を選んだり、人々を天皇に忠に奉仕させたりする力を持つとされる。神祇官八神の一神のほか、宮中の造酒司、稲荷の祭神としても祭られている。
(おおやまくいのかみ) 大年神と天知迦流美豆比売の間の第二子。名前の意味ははっきり決まっていないが、偉大な山の境界とする説がある。山を支配し守る神様から、転じて農業、醸造、酒の神とされる他商業産業の守護神としても信仰がある。
(かむろぎ・かむろみ) 祝詞や宣明に多く見え、常に二神は対で現れる。通例、皇親、皇吾親が冠される。元来特定の神を指すのではなく、広くかむろぎは男の皇祖神、かむろみは女の皇祖神を指していた。
(さるたひこのかみ) ニニギノミコトの降臨の際、先頭に立って道案内し、のち伊勢国五十鈴川上に鎮座したという神。鼻長七咫、身長七尺余りと伝える。
(せおりつひめ) 大祓詞に速川の瀬に坐す神としてみられる祓所の四柱の一柱。イザナギ神の禊に照して、禍津日神に同じであるとされている。また、倭姫命世紀には皇大神宮の荒魂にあたり、八十枉津日神であるとする。
(つくよみのみこと) 月を観て暦を司る神。イザナギ神が禊祓し、右目を洗った時に化成した三貴子の第二神。イザナギ神から夜の食国を知らせと命を受け、夜の世界の領有支配者となった。また日本書紀では、保食神を撃ち殺したために天照大神の怒りを買い、日神と月神は別々に住むようになったと伝えられる。
(てんじんさま) 天満天神。菅原道真の神号。 菅原道真は平安初期の学者、政治家。左大臣にまで上り詰めるが、藤原時平に失脚させられる。九州の太宰府に左遷され、59歳で病没する。
(はにやまひめのかみ) イザナミが火の神カグクチを産み、火傷をおって亡くなろうとする間に病み臥しながら産んだ土の神。「古事記」には屎に成れる神としてハニヤスビコノカミと共に登場する。埴は土器を作るのに用いるような粘土のこと。
(はやあきつひめ) 大祓詞に登場する祓の神。古事記ではイザナギ・イザナミの神生みの時に生まれる神で先にハヤアキツヒコが生まれており、男女一対の水戸神(みなとのかみ)の一神である。大祓詞では、この女神のみ一神で登場する。
(はやさすらひめ) 大祓の祝詞に登場する神。根の国、底の国に流され、吹かれてきた罪や穢れを持ってさすらい祓い捨てる神。
(ほむすびのかみ) イザナギ・イザナミの神生みで生まれた火の神。火産霊の神名は、日本書紀第三の一書に登場する。 火の働きを統御し、管理する神。火伏せ、火難除けの神。
(やまとたけるのみこと) 景行天皇の第二子。熊襲鎮定に向かい、また蝦夷の反乱のために東征もした。東征の際には途中、伊勢の神宮を拝し、叔母の倭姫命から叢雲剣(草薙剣)をもらう。平定を終えた後、帰路、伊勢の能野で崩じた。